割り箸の包装紙としてテーブルに欠かせない箸袋。料理を待つ間の手遊びや飲み会の小ネタとして、箸袋で作る箸置きも人気を集めています。個性的なデザインの箸袋を、コレクションやアートとして楽しむ人もいるほど。これを集客に使わないのはもったいないと思いませんか。今回は箸袋を使った集客アイデアを紹介します。箸袋を上手に活用して、リピーターを増やしましょう。
箸袋の豆知識
箸袋を使うのは、外食のときだけではありません。お正月やお食い初めのお祝い箸にも、名前入りの箸袋がお膳に並びます。
でも箸袋の歴史については、あまり知られていません。身近な物でありながら実はよく知らない、箸袋の豆知識を見ていきましょう。
箸袋の起源は平安時代?
箸袋の起源について正確な資料はないようですが、一説には平安時代の女官が箸を布で包んでいたのが始まりと言われています。江戸時代には遊郭の遊女が、名前を書いた和紙で馴染みの客の箸を取り置いたことが記録されているようです。また明治時代に駅弁が普及すると、箸を衛生的に保つために箸袋が広まったとのことです。
人々の生活の変化とともに、箸袋の使われ方も変化してきたのですね。
箸袋はコレクションやアートにもなる
一般的には使い終わったら捨ててしまう箸袋ですが、コレクションとして楽しんでいる人も。1964年に発足された「箸袋趣味の会」では、全国約70人の箸袋コレクターたちが活動しています。50年余りにわたって、2万枚以上を集めている方もいるそうです。また、会員の中には箸袋をアートに活用している方もいます。箸袋の中には並べると大きな絵になるようにデザインされたものもあり、額に入れて飾るだけで芸術作品のよう!
箸袋のデザインには、人を夢中にさせる魅力があるようです。
箸袋でつくる箸置きなら飲み会のネタにも!
箸袋を使った小ネタと言えば、箸置きづくりですよね。ネット上には動物や花など、凝った箸置きもたくさん紹介されています。
箸袋で作る箸置きは、子供の手遊びにもぴったりです。ささっと作れば、料理を待っている間も楽しく盛り上がることができます。
総柄デザインや、色紙のようにしておけば箸置きにしたときに更に楽めます。デザインにもこだわることで、お店の印象もアップしますよ!
箸袋のデザインは店舗の利用目的にあわせよう
席に通されて、お客様が最初に目にするのは箸袋です。箸袋が魅力的だと、お店に対する印象も良くなります。店舗の利用目的にあわせた箸袋のデザインについてまとめました。
高級感のある料亭なら、箸袋も品よく
箸袋は箸を衛生的に保つためのものです。箸置きが用意してある店では、箸袋で箸置きを作るのは厳禁。箸袋から出した箸は箸置きに置き、食べ終わった箸先を再び箸袋で隠すのが本来のマナーです。
高級感のある料亭の箸袋にはシンプルで品よく、上質な印象をあたえるデザインを選びましょう。
カジュアルな店なら、おもしろ箸袋も喜ばれる
気心知れた仲間や家族でわいわい楽しむ店なら、遊び心のある箸袋も好印象です。ポップなイラストやインパクトのある文言も良いですが、おすすめはやはり、箸置きにしたときに楽しい箸袋!箸置きの折り方を記載したり、折りあがったときに見栄えがいいような配色を工夫したりと、個性的な箸袋がデザインできます。SNSで話題になりやすいのもポイントです。
次章では、箸袋で作る簡単な箸置きとデザインのアイデアを紹介します。
箸袋で作る簡単箸置き3選
箸袋からつくる箸置きにはさまざまな種類がありますが、あまり凝った形に折るのは衛生的に良くありません。箸袋は飽くまで、箸を清潔に保つためのもの。箸置きとして使うなら、なるべくシンプルな形が無難です。
簡単に作れるシンプル箸置きと、デザインのアイデアをまとめました。
機能性重視!折るだけシンプル箸置き
箸置きを半分に折って、さらに山折を2つ作るだけ!あっという間にできる、簡単箸置きです。これなら不器用さんも大丈夫。山になる部分だけ別の色にしたり、側面になる部分に店舗情報を記載してミニ看板にしたりと、箸袋のデザインもアレンジしやすい箸置きです。
子供でも作れる!舟形箸置き
「もう少し凝った箸置きにしたい」というときには、舟形の箸置きを試してみてください。簡単に箸置きらしい形になるので、子供も一緒に楽しめます。
縦半分に折った箸袋を三つ折りにし、片方の端をもう片方に被せます。さらに上部をへこませ、舟の形のようにカーブをつけたら完成です。舟の側面部分が大きな面になるので、箸袋に波などの模様をつけると、さらに舟らしくなります。店の名前を「○○号」と、舟の名前にして記載しても良いですね。
テーブルに色鉛筆を置いて、子供が塗り絵として遊べるようにするのも楽しそう!
ちょっとフォーマルな席にも!変わり千代結び
少しフォーマルな店で箸置きがないときに使えるのが、変わり千代結びの箸置き。箸袋の半分を結ぶ箸置きです。
箸袋の口を右側に置き、左側の3分の2程度を斜め上の後ろに折ります。後ろに折り込んだ左側をぐるりと前に折り返し、下から裏の隙間に差し込みましょう。食べている最中は結び目に箸を置き、食べ終わったら右側の口から箸先を差し込んで汚れた部分を隠します。
白い箸袋にシンプルに赤い線を入れ、結び目のところに水引の模様がくるようにデザインすれば、上品な箸置きに!店の雰囲気にあわせて、品のいいデザインにしましょう。
箸袋に記載すると良い情報は?
箸袋に記載したほうが良い情報は、目的によって変わります。
持って帰ってコレクションしてもらうことを目指すのか、料理を待つ間も楽しんでもらうことが目的なのか。箸袋の方向性をきちんと設計してからデザインを考えるのが、集客へつなげるポイントです。
店舗の情報
通常の箸袋なら、必ず記載してほしいのが店舗の情報です。店の名前、住所、電話番号など、基本的な情報を記載して。箸袋を見るたびに店を思い出してもらうことを意識しましょう。ただし、文字で店舗情報が書いてあるだけの箸袋ではおもしろみが損なわれるので、デザインは工夫してみてください。
料理の豆知識や店の由来
料理を待つ間に話題にしてほしいなら、箸袋には料理や店に関連付けた小ネタを記載しておくのもおすすめです。名物料理の開発秘話や店の名前の由来、店長の自己紹介など、お店のイメージにあわせた内容を記載しておきましょう。
お店のことを良く知ることで、お客様が愛着をもってくれるはずです。
アイデア箸袋で売り上げを伸ばそう!
必ずお客様が手に取るものだからこそ、箸袋は集客の可能性が広がるアイテムです。
箸袋を使った集客アイデアのポイントをまとめました。
アイデア次第で広がる箸袋の可能性
箸袋のデザインのポイントは、お客様の目に留まりやすくすること。ただ目立つというだけでなく、「お!」と思わせる引っ掛かりをつくることがコツです。
例えば…
季節ごとにデザインを変える
ランダム箸袋でコレクションしてもらう
内側に「当たり」がついた箸袋を、1テーブルに1つだけ配る
などです。
大切なのは、箸袋のアイデアがお店の雰囲気やターゲット層となるお客様と合致していること。サラリーマン向けの居酒屋では季節ごとにデザインを変えてもあまり気づかれないかもしれません。また、女性客が多いお店では箸袋をコレクションする人は少ないかも。お店ごとの特徴と箸袋のアイデアをうまく組み合わせて、効果的な集客を行いましょう。
映える箸袋はSNSとの相性もばっちり!
どんなお店でも取り入れやすい箸袋のアイデアが、SNSを利用した集客です。
Instagramでは「箸袋」の投稿がたくさんあります。そのうちのいくつかを見てみましょう。
①銀座 三笠会館様の公式Instagram
@mikasakaikan
引用:https://www.instagram.com/p/Cg-5E7DrkcZ/
それぞれ違うイラストとメッセージが描かれた箸袋。メッセージの意味を説明した「お箸の栞」も用意があるそうです。
お店側の真心が伝わるおもてなしですね。
②日本酒×海鮮居酒屋愛魚人〜あぃうぉんちゅ〜様のInstagram
i_want_chu111
引用:https://www.instagram.com/p/CggPP0ov4rT/?utm_source=ig_web_copy_link
季節もののデザインで、子どもが喜びそうなこいのぼりの箸袋です。
デザインが変わるたびにお店に行きたくなります。
③山本珈琲倶楽部様のInstagram
@yamamoto_coffeeclub
引用:https://www.instagram.com/p/ChLV_33vdC4/?utm_source=ig_web_copy_link
物語を感じさせる、イラスト付きの箸袋です。
ゆっくり楽しむコーヒーのお供にぴったり!
まとめ
集客アイデアが広がる、箸袋の世界。ちょっとした工夫で、お客様の印象に残る店にすることができます。
こだわりの箸袋で、お客様がどんどん集まる店を目指しましょう!