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2022/05/20
【印刷のおはなし】アウトライン?CMYK?デザイン作成の注意点を解説します![前編]
2022/05/20
【印刷のおはなし】アウトライン?CMYK?デザイン作成の注意点を解説します![前編]
印刷とは、単純に言えば紙などにインキを付けて写真・文字・図版を表現することです。 グラフィックデザインは、印刷の特性を踏まえなくてはいけないので専門的な知識が必要でしたが、最近ではグラフィックデザイン用のソフトウェアを手に入れるハードルも下がり、手軽に始めることができます。しかし「データを作ってみたけど印刷できないと言われた。」「印刷してみたら写真がモザイク状になってしまった!」といったトラブルも増えています。そんなことにならないために、印刷データ作成の注意点をお伝えします。 グラフィックデザイン界の標準ソフト デザインを制作するツールは、無料・有料含めて様々なものがありますが、世界的に圧倒的なシェアを誇るのはAdobe(アドビ)のIllustrator(イラストレーター)です。 Adobe Illustrator(アドビ イラストレーター)とは? 出典:Adobe Illustrator | グラフィックデザインソフト 【アドビ公式】 1988年にAdobeよりリリースされたベクター形式のイメージ編集ソフトです。グラフィックデザインはもちろん、Webデザインにも対応しています。デザイン構成要素である形・文字・色・レイアウトをコントロールするためのソフトで、写真の加工は同社のPhotoshop(フォトショップ)が担っており、Illustrator(イラストレーター)ではその写真を「配置」することができます。 ベクター形式とは? 複数の点と点同士を結ぶ線で図形を描く形式で、ドロー形式とも呼ばれます。Illustrator(イラストレーター)ではこの点を「アンカーポイント」、点と点をつなぐ線を「セグメント」、セグメントの方向と強さを決めるものを「ハンドル」と呼び、3つの要素を合わせて「パス」と呼んでいます。 パスは数値で管理されており、描かれた図形は拡大してもボヤけるなどの劣化が起きません。 Illustrator(イラストレーター)以外のグラフィックソフト 業界標準であるIllustrator(イラストレーター)以外にもデザイン制作ソフトはたくさんあります。その一部をご紹介します。 Inkscape(インクスケープ) 出典:Moonlight Views - Inkspace the Inkscape Gallery | InkscapeIllustrator(イラストレーター)と同様にベクター形式のソフトです。WindowsでもmacOSでも使うことができて、なんと無料!ちなみにIllustrator(イラストレーター)はサブスク形式で2,728円(税込)/月が必要です。(2022年3月時点)Illustrator(イラストレーター)ほどではありませんが、機能はかなり充実しており、初心者がベクター形式のデータに慣れるためには最適のソフトと言えます。しかし、印刷用のカラースペース(色空間)の「CMYK」に対応しておらず、データ入稿用のデータとしては使えないことが最大の弱点と言えます。 Affinity Designer(アフィニティデザイナー) 出典:Affinity Designer – プロフェッショナル向けのグラフィックデザインソフトウェアひとつの画面上でベクターデータとビットマップデータ(ピクセルの集まりで描かれた画像データ)が使える、Photoshop(フォトショップ)とIllustrator(イラストレーター)が合体したようなソフトです。サブスク形式ではなく買い切りタイプで、¥7,000(税込)とリーズナブルなのもうれしいポイントです。PDFでの書き出しができるので、PDF対応のサービスに出稿することもできます。(Illustrator(イラストレーター)から作られたPDF以外は対応しないサービスもあるようです。) LibreOffice Draw(リブレオフィス ドロー) 出典:スクリーンショット | LibreOffice - オフィススイートのルネサンスLibreOfficeはMicrosoftのOffice(Excel・Word・PowerPointなどのパッケージ)の代わりとして使えるソフトで、無料で使えます。Officeと同様に、表計算ソフト・文書作成ソフト・プレゼン資料作成ソフトなどがあり、図形描画ソフトもあります。これがLibreOffice Drawです。操作が簡単で、企画書やグラフィカルな資料を作るのには向いていますが、Illustrator(イラストレーター)と比べると機能は比較にならないほど少なく、PowerPointの使用感に似ています。PDFで書き出しができるのですが、「CMYK」に対応しておらず、入稿用のデータとしては使えません。 無料でも多機能なソフトが存在して興味深いところではありますが、データ入稿対応のサービスはIllustrator(イラストレーター)指定になっている場合が多く、名入れスタイルでもIllustrator(イラストレーター)での入稿が基本となっています。 CMYKって何? デザインの重要な要素となる「色」。現実世界の色とパソコンのモニターで見る色と印刷物で表現できる色には大きな違いがあります。 CMYKとRGBの違い パソコンで見ている色はRGBと呼ばれる光の三原色、赤(Red)・緑(Green)・青(Blue)で表現されています。RGBは加法混色という特性があり、3色が重なると白色になります。 一方印刷物の色はCMYKと呼ばれる色の三原色、シアン(Cyan)・マゼンタ(Magenta)・イエロー(Yellow)に黒を加えたもので表現されています。こちらは減法混色という特性があり、CMYを重ねると理論上は黒色になるのですが、インキの特性上3色を混ぜても真っ黒にはならないので、それを補うために黒色が加わっています。ちなみに「K」はKuroではなく、「Key plate(各色との組み合わせで全体の色調を決めるキーとなる版)」のKです。 CMYKの色領域 印刷インキ(CMYK)で表現できる色は、RGBよりかなり狭く、以下のようになっています。 実物やパソコンのモニターよりくすんだ印象になるのはこのためです。 CMYKに関わるトラブル 一番多いトラブルは「印刷したら色が変わってしまった。」ではないでしょうか。印刷用データは基本的にCMYKで作ることが基本ですが、RGBの画像で作っても印刷は可能で、この場合、プリンター等でRGB→CMYKの簡易的な変換が行われます。デザインの現場では、この変換がかなり重要で、多くの場合ただ変換するだけではなく、変換後に失われた色を補填するための補正が施されます。 データ作成の時点でCMYKにしておくことが、トラブル回避のコツと言えます解像度を知ろう Illustrator(イラストレーター)が担当しない「写真」「画像」は、ピクセルと呼ばれる四角形の集まりでできており、ラスター形式やビットマップ画像と呼ばれます。 解像度とは、画像の細かさを表す数値 ラスター形式はピクセルの集まりでできているので、ピクセルが多ければ多いほど細かい表現ができます。このピクセルの細かさを表す数値が「解像度」です。解像度の単位でよく使われるのは「dpi」で、1インチの一辺に何個のピクセルが並んでいるかがわかります。 たとえば72dpiであれば、一辺に72個のピクセルがあるので1インチ四方の中にあるピクセル数は72✕72=5184個となります。 解像度が低いとどうなる? 解像度が低いと、画像を印刷した時にピクセルが見えてしまいます。つまりモザイク状になってしまうのです。ピクセルが見えるほどではない場合でも、解像度が足りないと、なんとなくぼやけた画像になってしまいます。 印刷データの規定の数値は、ずばり「350dpi」です。画像の内容によっては足りなくても問題なく見えることもありますが、350dpiを一つの基準としてください。 解像度が高すぎるとどうなる? 解像度が低いとボヤけてしまうなら、解像度が高ければ高いほどきれいになりそうなものですが、印刷の場合はそうでもありません。印刷の階調は「網点」と呼ばれる点の集まりで表現されています。 通常の印刷では、この点が1インチの一辺に175個並んでおり、この175個の点をきれいに描くための解像度が350dpiとなります。 なので、350dpi以上の解像度があっても印刷で表現できないので、ただデータが重たくなるだけなのです。また、精度が求められる印刷物の場合、原寸大で350dpiに変換してから「シャープネス」と呼ばれる輪郭をきれいにする処理を施します。大きな画像でシャープネスをかけても、配置される時に縮小されると、シャープネスの効果は半減、もしくはなくなってしまいます。 いかがでしたでしょうか。 [前編]では印刷の「ソフト」「CMYK・RGB」「解像度」について解説をさせていただきました。 トラブルが多い「フォント」「線」「色」を取り上げた[後編]はこちら からどうぞ。
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2022/04/12
【デザインで味が変わる?】美味しく感じる紙コップとは?
2022/04/12
【デザインで味が変わる?】美味しく感じる紙コップとは?
昨今のコロナ禍にともない、以前にも増してテイクアウトの需要が高くなりました。メニューを変えたりテイクアウト用の容器を用意したり、お店の運営を考えたり・・・お店からすると大変ですよね。お弁当だけでなく、ドリンクのテイクアウトも当たり前になってきましたが、もしかしてまだ無地の容器やカップを使っていませんか? 忙しいと忘れてしまいがちですが、実は容器にも大事な役割があるんです。今回は特に『紙コップ』にフォーカスして、デザイン・手触り・色などの違いで味の感じ方にどんな影響があるかを解説していきます。これを読んだら、こだわって紙コップを選ぶ重要性がお分かりいただけると思います。 なんとなくで選んでいませんか? ロゴを印刷してオリジナルで作成した紙コップは、持ち歩いてもらうことで無料の広告媒体になったり、こだわることでドリンクの美味しさが引き立ったり…工夫次第でお店のPRや売上アップにつながることもあるのです。InstagramをはじめとしたSNSでは「映え」を重視した商品が消費者に喜ばれることはご存じですよね。ロゴが付いている紙コップであれば、写真がアップされたときにお店の宣伝になるでしょう。紙コップを導入する際はなんとなく選んだり、無地のまま使用するのではなく、集客や売上アップも視野に入れて考えることが大切です。 こだわれば美味しさもアップ! 実は、ドリンクの美味しさはコップの色や手触りにも影響されます。これらを工夫することで、お客さまにはドリンクの美味しさを一段と強く感じていただけるのです。このページの「紙コップの違いによる感じ方」で紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。 紙コップの基本を知る 自分のお店にぴったりな紙コップを選ぶためには、基本的な種類や特徴を知っておくと良いでしょう。まずは、ホットとコールドそれぞれにおすすめな紙コップの種類を見ていきましょう。スリーブやホルダーなどもテイクアウトにとても便利なので、紙コップとあわせて検討してみてください。 ホットドリンクにおすすめの紙コップ 名入れスタイルでは、ホットドリンクにおすすめの紙コップとして次の3つをご用意しています。最大7色まで印刷が可能ですので、魅力的なオリジナルカップを作成できます。 ドリンク用紙コップ https://www.nairestyle.com/products/detail/141 ドリンク用紙コップは、もっともスタンダードな定番タイプです。満杯容量は「272ml」でホット&コールド兼用となっています。 テイクアウトはもちろん、自動販売機にも対応。他の紙コップに比べて安価なため、作成ロットが多い場合に向いています。 ドリンク用厚紙コップ https://www.nairestyle.com/products/detail/165ドリンク用厚紙コップの満杯容量は「281ml」でホット&コールド兼用となっています。特製の厚紙を使用しているため、定番タイプの約1.4倍もの強度を誇ります。手に持ったときの感触がしっかりしており、飲みやすさは抜群です。 断熱性エアーウォール紙コップ https://www.nairestyle.com/products/detail/154 断熱性エアーウォール紙コップの満杯容量は「260ml」となっています。こちらもホット&コールド兼用。紙製スリーブを装着することでエアー層を形成しており、優れた断熱性を発揮することで熱いホットドリンクのメニューでも持ちやすくなっています。機能性に優れていて高級感もありますので、オリジナル印刷をすればより一層特別感が増すでしょう。 コールドドリンクにおすすめの紙コップ 容量が多いので、特にコールドドリンクの提供におすすめのラインナップです。 ドリンク用紙コップ https://www.nairestyle.com/products/detail/186コールドドリンクの提供には、背の高い紙コップがおすすめ。満杯容量415・500・545mlの3種類をラインナップしています。氷がたくさん入るため、キンキンに冷えたドリンクを提供することができます。 役立つグッズ テイクアウトで使用するならカップスリーブやカップホルダー、蓋類もあると便利です。名入れスタイルでは、次のようなグッズもご用意しています。 カップスリーブ https://www.nairestyle.com/products/detail/21ホットドリンク提供時に使用する紙製のスリーブです。やけどの防止はもちろん、ロゴマークなどの印刷でオリジナルも作成可能。7〜14オンスの容量の紙コップに対応しています。素材は白とクラフトの2色で、1色での印刷が可能です。のり付け部分をはがすとサイズの変更ができるので、幅広いサイズに対応できます。 カップホルダー https://www.nairestyle.com/products/detail/166 カップホルダーは、紙コップ2個を吊り下げて持ち運べる形になっています。サイズは「幅251mm×高さ177.5mm×奥110mm」、カップ対応の目安は「直径78〜100mm」です。色はクラフト色1種類ですが、最大4色まで印刷ができます。 メリットとしては、カップの中身がこぼれにくいだけでなく、片手で簡単に持ち運べるところにあるでしょう。おしぼりやナフキン、ストローなどの小物類を側面のスリットに入れることもできるので、より快適なテイクアウトを実現します。 ドリンクカップ用PS蓋 https://www.nairestyle.com/products/list?category_id=&name=%E8%93%8B 各種紙コップに合わせて選ぶことができる専用の蓋。飲み口に蓋がされているものや、スープなどにも使える飲み口の無いものなどもご用意していますので、提供するものによって幅広く選択できます。 紙コップの違いによる感じ方は? はじめに紹介したように、ドリンクの美味しさは紙コップの色や手触りにも影響されます。次の4つのポイントを押さえて、より美味しいドリンクを提供して売上アップを目指しましょう。 飲食はとにかく視覚が大事 色と味の関係性は、意外と深いものです。たとえば、赤や黄色などの暖色系は食欲を増進させます。一方、青などの寒色系や黒・グレーなどの無彩色は、食欲を減退させる効果があるといわれています。 また、色には「味のイメージ」があります。代表的な例は次のとおりです。 ピンクやオレンジ →甘さ 黄色 →酸っぱさ(レモンなど) 白や青 →しょっぱさ 茶色や緑 →苦さ(コーヒーやほうれん草など) さらに、組み合わさった色同士のコントラストも味に影響します。コーヒーなどの茶色は、苦味をイメージさせやすいと紹介しましたが、実は白いカップにコーヒーを入れると茶色の印象が強くなり、苦味や香りをより強く感じやすいといわれています。濃い色の器に白いごはんを盛ると、米の甘味が強く感じるケースも。容器の色とのコントラストを強めることで、飲食物の美味しさが引き立てられるということです。 素材色だけでなく、デザインする際は提供するものに合わせて、色を上手に組み合わせることを意識しましょう。 次に触覚が大事 色のほか、手触りの違いも感覚に影響を与えます。ある研究によると、ツルツルとした手触りのカップではあまり味覚に影響しなかったが、フェルトなど手触りが優しいカップでは酸味や苦味など刺激的な味を抑制し旨味を促進した、とのこと。 (参考:科学技術情報発信・流通総合システム 飲料に及ぼすコップの手触りの影響 https://www.jstage.jst.go.jp/article/pacjpa/78/0/78_2EV-1-062/_article/-char/ja/ ) また、エンボス加工(表面の凹凸)のカップに入れたコーヒーは、表面が滑らかなものよりも後味が苦く、甘さを感じにくいといわれています。 このように、手触りによってはドリンクの味を引きたてることも、逆に押さえ込んでしまうことも可能です。ドリンクの美味しさを存分に伝えるなら、パッケージデザインとあわせて手触りもしっかり考えましょう。 もちろん使い勝手も大切 ホットドリンクを美味しく飲める温度は、60℃〜70℃です。コーヒーは95℃、紅茶は100℃の時点でお湯をいれると、飲むときにちょうどいい温度になります。 お客さまにドリンクを美味しく飲んでいただくためには、適切な温度のときに素早くいれられることも大切です。紙コップを導入する際はデザインはもちろん、ドリンクを準備するときの使い勝手の良さも考慮しましょう。 グッズを使ってさらにパワーアップ https://www.nairestyle.com/products/detail/207 テイクアウトは自分のためだけでなく、友人や職場の仲間などに頼まれて利用することもあります。友人などへ渡したときにも喜んでもらえるような工夫があると、お店の人気はさらに高まるでしょう。 たとえば、使い捨ておしぼりや紙ナフキンにもお店の名入れをすると、統一感があっておしゃれです。コースターをつければ、より特別感が出ます。開店何周年などの記念に合わせて限定コースターをテイクアウトに同封すると、話題性アップにもつながります。 まとめ 紙コップは、工夫次第でドリンクの美味しさを引き立ててくれることがわかりました。最後に、紙コップのパッケージデザインについておさらいしましょう。 紙コップは味を左右する大事なツール 色や印刷などのデザインはもちろん、手触りも味の感じ方に大きな影響を与えます。甘い、苦いなど味に合わせて紙コップを選ぶことで、ドリンクをさらに美味しく感じてもらえるでしょう。 こだわりの紙コップがもたらすブランディング効果 紙コップひとつ取っても、お店のこだわりを表現する大切なツールです。パッケージデザインが優れた紙コップであれば、きっとお客様は持ち歩きたくなったり、写真を撮ってSNSにアップしたくなるでしょう。 紙コップは広告媒体としてもファンづくりとしても、ブランディングにおいて重要な一翼を担うツールなのです。上手に活用するためにも、お店のロゴなどを印刷してオリジナルで作成してみてはいかがでしょうか。
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2022/03/09
疑問を解決!どんなフォントもロゴに使っていいの?
2022/03/09
疑問を解決!どんなフォントもロゴに使っていいの?
お店のファンづくり=ブランディングを行う上で欠かせないのが、「店舗のロゴ」です。ロゴがあればオリジナルのカップや袋が作れたり、認知アップで集客に効果が出たりとメリットがたくさんあります。もし今、ロゴをお持ちでなければぜひ作ることをおすすめします。 ロゴをつくると聞くと少しハードルが高いと感じるかもしれませんが、実はパソコンなどに入っている文字の「フォント」を活用することでも十分にロゴは作成することができます。ただし、どんなフォントでもロゴ作成に使用できるわけではありません。 そこで今回はロゴの重要性と、ロゴ作成で使用できるフォントの例や、作成時の注意点を紹介します。ロゴを上手く活用して、ぜひ集客アップにお役立てください。 ブランディングにおける「ロゴ」の重要性 ロゴは、店舗のブランディングに欠かせない重要な要素です。まずは、ブランディングについての簡単な解説と、大切な要素の「ロゴ」についてご説明します。 ブランディングとは? ブランディングとは、「ブランドを形作る活動」を指します。言い換えると、「〇〇といえば、あのお店!」というように、店舗らしさを認識してもらうことです。 ブランディングを上手く進めることでお店のファンが生まれ、集客に繋がったり、購買のきっかけを作ることができます。 店舗のブランディングにロゴは必要不可欠 店舗のブランディングは時間と手間がかかり、一朝一夕ではできません。しかし、ロゴがあると、次に挙げるメリットにより、ブランディングを進めやすくなります。 見た人の記憶に残る 店舗の認知度が向上する 店舗のイメージ形成を促す 従業員の結束力を高める 人の脳は、イラストや写真の方が、文章よりも記憶に残りやすいといわれています。店舗の雰囲気やコンセプトを感じられるようなロゴであれば、認知度を向上させると同時に、店舗のイメージ形成にもつながるでしょう。 また、ロゴは利用者や取引先だけでなく、お店の従業員にも良い影響を与えます。ロゴを見るたびに「どんな店舗を目指していきたいか」を再確認でき、全員が同じ方向を向いて仕事に取り組めるようになるからです。 フォントをロゴにするのはあり? ロゴには、大別すると「ロゴタイプ」と「ロゴマーク」との2つの種類があります。 ここではそれぞれの違いを踏まえながら、フォントをロゴにする際のメリット・デメリットや、使用できるフォントの種類を見ていきましょう。 ロゴタイプとロゴマークについて ロゴタイプは、文字にデザイン要素を加えたもので、デザイン要素が強いものはシンボルロゴタイプとも呼ばれます。 (例) ロゴタイプ シンボルロゴタイプ ロゴマークとは、抽象化した絵(シンボルマーク)と文字(ロゴタイプ)を組み合わせたロゴです。 (例) ソニー(SONY)やキヤノン(Canon)・ヤフー(Yahoo!)などの企業で使われている、文字自体がデザインされたロゴは「ロゴタイプ(シンボルロゴタイプ)」に分類されます。シンボルマークとロゴタイプを組み合わせた「ロゴマーク」だと、三菱やトヨタなどが有名です。 2つのどちらを選ぶかは、店舗のブランディングにおいて「何を優先したいか」を基準にするといいでしょう。ロゴタイプは、「まず店舗の名前を覚えてほしい」「店舗名に自分の名前を入れたい」という場合にオススメです。 対して、ロゴマークは「店舗のシンボルを作りたい」「店舗のコンセプトを視覚的に訴えたい」という場合にオススメです。ただし、シンボル・マークとロゴタイプどちらも作成することから、工数が増え、その分必要な予算が増えてしまいます。 ロゴタイプで認知度を上げ、予算が確保できてからロゴマークに移行するケースもあります。 ロゴ制作には費用がかかる 先ほど紹介したように、ロゴマークのように工数が多いロゴ制作では、その分費用がかかります。店舗を初めて出す場合や、資金力にまだ自信がない場合、まずはフォントのみを使用したロゴタイプを作成してはどうでしょう。 もちろん、ロゴタイプをプロ(企業)へ制作依頼するときには、相応の費用がかかります。信頼性を感じられる精巧なロゴタイプを制作してもらうためには、安くても5万円ほどの予算は準備しておくと安心です。 ロゴに使えるフォントってどんな種類があるの? ロゴに使えるフォントは、さまざまな種類があります。その中でも、使用しやすいフォントは次の5つです。 モリサワ(Morisawa) モリサワのフォントを店舗のロゴ作成で使用したいときは、該当するフォントを購入し、ユーザー登録します(Morisawa Passport以外)。使用許諾契約の範囲内であれば、追加の使用料を必要としません。ただし、作成したロゴの商標・意匠登録は不可です。 フォントワークス フォントワークスでは、「モトヤLETS」以外は特別な手続きなしで使用・商標登録が可能です。「モトヤLETS」もロゴ作成で使用できますが、商標登録をする場合は、申請前の有償契約と図案の提出が必要となります。 また、フォントワークスが提供する新サービス「もじも(mojimo)」のフォントも、ロゴ作成で使用可能です。ただし、商標登録をする場合は、フォントのタイプフェイス(デザイン)やプログラムの独占使用はできません。 Adobe(アドビ)フォント 膨大な数を誇るアドビフォントの中でも、制作者が「アドビ」となっているものは、申請なしでロゴの作成や商標登録が可能です。合わせて、著作権で保護したり、商品に使用することもできます。 Googleフォント Googleフォントでは、900以上ものフォントを無料かつ登録なしで使用可能です。ただし、商標登録はできません。 フリーフォント 誰でも無料で使用できる「フリーフォント」を使用するのもおすすめです。変わった形の文字など、他に無い魅力的なものが見つかるかもしれません。 ただし、ロゴ作成や商標登録ができるかどうかはフォントによって異なります。商用利用が可能なフォントでも、商標登録ができない、あるいは申請前の連絡が必要な場合もあります。 次項では、ロゴ作成時の注意点を解説します。「せっかく作ったロゴマークが使えない!」なんてことにならないようにしっかりチェックしてくださいね。 そのロゴ大丈夫?作成時のポイントと注意点 せっかくロゴが完成しても、利用規約の違反などで「使えなくなった」となれば、作成費用が無駄になってしまいます。このような事態を避けるためにも、ロゴを作成するときには次のようなポイントに注意していきましょう。 フォントの場合は利用規約をチェックしよう 企業が販売しているフォントはもちろん、フリーフォントにも「利用規約」があります。ほとんどの利用規約には、「商用利用が可能かどうか」について記載されているため、事前に必ずチェックしましょう。 他のお店と似ていない? 既存のフォントをベースに作成したロゴは、他の店舗と似通ってしまうケースもあります。商標登録されているロゴと似たものを使ってしまうと、「商標権の侵害」という法律上の問題に発展しかねません。 そのため、ロゴを完成させる前には、似たようなロゴがないか必ず事前調査しておきましょう。 事前調査の方法としては、Googleの画像検索と特許情報プラットフォーム(J-PlatPat) が便利です。画像意匠広報検索ツール を使えば画像での検索もできるので、一度アイディアをチェックしてみるのも良いかもしれません。 せっかく作ったロゴ、その使い方で大丈夫? 商標登録も問題なく、ようやく完成したロゴをSNSなどで使用する場合にも、注意点があります。それは、「完成したロゴを変形させずに、そのまま使う」ということです。 ロゴを使用するたびに色や比率を変えてしまっては、ロゴや店舗のイメージが定着しにくくなります。ブランディングを成功させるためには、色や比率、解像度など使用時のルールをあらかじめ決めておきましょう。 また、LINEやInstagramなどのSNSでロゴを使用する場合は、表示される範囲に合わせて形を変えるのも1つの方法です。アイコンは円形で表示されるため、中心部にフォントが見えるように調整しましょう。 フォントをうまく活用してロゴを作ろう 店舗のロゴは、フォントをうまく活用することで作成可能です。最後に、ロゴを作るメリットと作成のポイントを、まとめと共に振り返っていきましょう。 ブランディングに効果的 ロゴは視覚的な訴求力が高く、店舗のブランディングに欠かせない大切な要素です。これから店舗を開く方も、事業を拡大していく方も、自身のブランド(店舗らしさ)を広げていきたいなら、ロゴをきちんと作っておくことをおすすめします。 ブランディングが成功すればお店のファンが生まれます。ファンが生まれれば口コミやSNSの投稿などを通じて、長期的な売上が期待できるはずです。 自分で作るのもアリ 先ほど紹介したように、ロゴはフォントを使用しても作成することができます。プロに依頼することはもちろん、自作することもアリです。伝えたいコンセプトを念頭に工夫を重ねれば、予想以上に見栄えがよく、満足のいくロゴが完成するかもしれません。愛着もわき、その後の仕事もより意欲的に取り組めるでしょう。 もちろん作成の際は、利用規約をよく読み、商標調査を行った上で作成してくださいね。 まとめ お店のロゴは、お客さまからの認知度を高めるだけでなく、お店に関わるスタッフの皆さんのモチベーションアップにも役割を果たします。予算がなくても、フォントを工夫することでステキなロゴタイプを作ることができます。まずは気軽にトライしてみてはいかがでしょうか? 「店舗の顔」となる魅力的なロゴを作成した後は、そのロゴを使ってテイクアウト容器やお持ち帰り用袋などに名入れをして、認知度アップと集客、お客様のさらなるファン化につなげましょう!
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2022/03/04
紙袋で売上が変わる!?お店の紙袋の重要性
2022/03/04
紙袋で売上が変わる!?お店の紙袋の重要性
テイクアウト需要が高まり、どのお店にも欠かせないアイテムになった紙袋。 何気なくお店の雰囲気や値段で選びがちな紙袋ですが、実はお店の印象を大きく左右する大切なアイテムなのです。 無地の紙袋やお店のロゴが入った紙袋、オーダーで作った変わった形の紙袋など、お店によって使用している紙袋はさまざまです。では、どのような紙袋が自分のお店に最適なのでしょうか? 今回は紙袋の重要性や紙袋の種類、業種別オススメの紙袋などを詳しくご紹介していきます。 紙袋の重要性 お店で商品を受け取ってから目的地に着くまで、購入した方はもちろん、すれ違う人や家族、友人も紙袋を目にするかもしれません。素敵な紙袋は販促グッズとしても効果を発揮し、お店のブランディングやお客様の満足度向上に役立つとても重要なアイテムです。 紙袋の重要性や効果を最大限に発揮するために、押さえておきたいポイントをご紹介します。 ブランディングを担うツール お店の紙袋はただ商品を持ち運ぶためのものではなく、お店の顔としての重要な役割も持っているといっても過言ではないでしょう。というのも、紙袋はお客様が持ち歩くことでお店を知らなかった人がその存在を知るきっかけになることもあり、紙袋自体がお店を宣伝する看板のような効果があるからです。 さらに、お店の紙袋がおしゃれであれば持っているだけで気分が上がり、持ち歩きたくなるはず。ただの商品入れではなく、ブランディングを担うツールとして、紙袋はこだわりを持って選ぶことでお店の雰囲気などを伝えることができます。 また、お店の紙袋は自分のお店に合った色合いを選ぶことも重要です。 以下のページで色の持つ心理的効果について紹介していますので、紙袋の色選びの参考にしてください。自分のお店に合った色を選びましょう!色の持つイメージと心理的効果【前編】 自分のお店に合った色を選びましょう!色の持つイメージと心理的効果【後編】 ロゴが大事 紙袋の効果を最大限に発揮するためには、紙袋に入れるお店のロゴもデザイン性に優れたものを使用する必要があります。 テイクアウトなどで使用された紙袋は、家に着いたら役目が終わり、捨てられてしまったり、「そのうちなにかで使うかな?」なんて他の紙袋と一緒に片づけられてしまうことがほとんど。 ですが、紙袋そのものが丈夫で使いやすく、さらにおしゃれなロゴが入っていたら繰り返し使用したくなりますよね。 こだわりのロゴデザインを紙袋に入れることで、ファッション性が向上し店名を広く知ってもらうことができ、紙袋の持つ効果が最大限に発揮されます。せっかく作るなら、お客様に気に入ってもらえる紙袋を目指しましょう! 紙袋のタイプ 紙袋といってもさまざまな形状のものがあります。手提げタイプ、取っ手のない角底タイプ、スタンド型の亀甲袋など。ここでは各形状の特徴を紹介します。 手提げタイプ https://www.nairestyle.com/products/detail/62 まずはベーシックな紙袋である手提げタイプです。安定で定番のデザインなので、使うシーンを問わず活躍します。飲食店はもちろん、雑貨屋、お土産屋さんなどでも重宝されています。 角底タイプ(取っ手無し) https://www.nairestyle.com/products/detail/227 続いては持ち手のない角底タイプです。かさばらず、使用する素材も少ないため環境にも優しい紙袋です。クラフト茶袋の角底タイプは大手外食チェーンにも採用されています。 亀甲袋(スタンド紙袋) https://www.nairestyle.com/products/detail/134 亀甲袋はスタンド型の紙袋です。フランスのパン屋さんのようなファッション性を感じるデザインで、おしゃれなベーカリー売り場にもよく馴染みます。底マチ形状のためパンの詰め合わせなど、大容量の商品も入ります。 業種別オススメの紙袋 最後に紙袋が活躍するお店の例を紹介します。お店の雰囲気にあった紙袋の形状や素材を見ていきましょう。名入れスタイルで取り扱っている、それぞれのお店に合うデザインの紙袋も紹介します。 カフェ・コーヒースタンド 気軽に立ち寄れて、気分をリフレッシュできるカフェやコーヒースタンドには、ナチュラルで落ち着いた雰囲気を演出できる「手提げタイプの未晒クラフト紙袋」がおすすめです。小型で正方形のものだと持ち運びに便利で、安定感も抜群です。手提げ紐は紙単丸ヒモでシンプルにまとめるとなお良いでしょう。 名入れスタイルには、茶無地の紙袋をはじめ、白無地に黒ヒモのシックな紙袋などがあり、お店の雰囲気とマッチしたデザインをお選び頂けます。 https://www.nairestyle.com/products/detail/231 レストラン・和食料理店 レストランや和食料理店で活躍する紙袋は、安定する横長の形状のもの。大きな器でお渡しする商品も安心してお持ち帰りいただけます。店名をメインにしたデザインを印刷すれば、お店の名前を覚えてもらうのにもバッチリです。 名入れスタイルでは定番の白無地から、カカオやオレンジといった色をご用意しています。シンプルなデザインがお好みなら、店名や住所、電話番号などの店舗情報は片面に小さく印刷するだけにとどめておくのもおすすめです。 https://www.nairestyle.com/products/detail/232 洋菓子店・和菓子店 洋菓子店や和菓子店におすすめの紙袋は高さを抑えたデザインのもの。低めに作ることで商品を出し入れしやすく安定感もアップします。晒クラフトなら文字印刷もきれいに入ります。 名入れスタイルには手持ち部分がやや短めな形状で、カカオ、白無地、茶無地など落ち着いた色の紙袋があります。マチも200ミリとたっぷりあるので、ホールケーキを入れるのにもぴったりです。 https://www.nairestyle.com/products/detail/233 雑貨店 雑貨店ではさまざまな大きさの紙袋が必要になりますが、主に使われるのは横幅の広いもの。大きめのものであれば一つのサイズでさまざまな商品に対応できます。 名入れスタイルでは、さまざまなサイズの紙袋を赤、緑、紺、オレンジ、カカオなどの多様なカラーでご用意。コスメなど少し価格の高いものを取り扱っているお店には、縦長のシックな色合いの紙袋がよく似合いますね。暗めの色は高級感があり、重厚感を演出できます。 https://www.nairestyle.com/products/detail/130 土産物店 土産物店など、旅の思い出を持ち帰るための紙袋には正方形のものがよく使われます。正方形の紙袋は口が大きく底まで手を入れることができ、大きな商品を出し入れしやすいのが特長。未晒紙は和洋どちらにもマッチするので人気が高く、名入れスタイルでも取り扱っています。 https://www.nairestyle.com/products/detail/130 まとめ 今回はお店のブランディングや集客に関わる紙袋の重要性について紹介しました。最後にオリジナル紙袋の魅力についておさらいしましょう。 オリジナル紙袋の魅力 オリジナル紙袋はお店の集客に役立ちます。テイクアウトがすっかり一般的になった今、お店には紙袋が欠かせませんよね。どのお店でも紙袋を利用していますが、オリジナル紙袋であればどこで買ったのか一目瞭然。紙袋自体が看板となり広告効果を発揮し、お店の集客と売上げアップにつながるでしょう。 名入れスタイルでオリジナル紙袋を作ろう! 名入れスタイルではオリジナルネームを入れたさまざまな商品を販売しております。 名入れスタイル公式サイトはこちら から また、名入れの必要のないシンプルな紙袋、柄物の紙袋などをお探しの方には「容器スタイル」がおすすめです。使い勝手の良いさまざまなサイズ、デザインの紙袋を始め、テイクアウト容器やカトラリーなども販売しております。 容器スタイル公式サイトはこちら から
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2021/11/11
売上を左右する写真。美味しそうに見える料理写真の撮り方
2021/11/11
売上を左右する写真。美味しそうに見える料理写真の撮り方
お店を探すとき、何を重視するでしょうか?場所・営業時間はもちろん、お店の雰囲気やどんな料理が提供されているか気になりますよね。写真の良し悪しは、集客に大きな影響を与えます。この記事では、他と差がつく美味しそうに見える料理写真の撮り方をお伝えします。 料理写真は売上を左右する 料理写真の重要性 飲食店にとって、料理写真は主役の宣材写真です。お店の料理や雰囲気、さらにはどんな味なのかを連想する判断材料として大変重要なもの。その写真ひとつで、お客様が感じる印象は大きく変わるのではないでしょうか。 ポスターの写真が暗く色味の地味な写真だったら?メニューの写真がツヤのないくすんだ写真だったら?きっとお客様は良い印象を持たれないはずです。むしろ印象に残らず、そもそも集客・売上につながりません。自慢のお店を繁盛させるためにも、料理写真のクオリティにこだわりたいですね。 美味しさをイメージさせる写真とは クオリティの高い料理写真とは?ズバリ!「美味しさをイメージさせる料理写真」といえるのではないでしょうか。 お客様がパッと見ただけで「うわぁ美味しそう!」と気を惹かれてしまう。まるで写真そのものが営業をしているようなエネルギーをもった写真です。お店に関する写真、特にメニューやポスターの写真は、食欲を刺激する美味しい写真にする必要があります。 美味しそうな料理写真は自分で撮れる プロのカメラマンに依頼するとなれば、費用はもちろん、撮影の時間やタイミングも細かな調整が必要になってきます。なるべく費用を抑えて、ハイクオリティな美味しい料理写真を用意したいと思いますよね。 でしたら、自分で料理写真を撮ってしまいましょう!ご自身で撮影されるのであれば、撮影時間や日数、枚数だって好きなだけ撮ることができます。カメラマンに依頼して予定を決めて、お店の営業時間の合間で、せかせかと慌ただしく撮影しなければいけない制約もありません。 そうはいっても、「プロのカメラマンと同じように素敵な写真が撮れるわけない…」と思ってしまいますよね。 大丈夫です。この記事を読んでいただき、料理写真のコツやポイントを押さえて撮影すれば、きっと素敵な写真を撮ることができるはずです。 美味しい料理写真を撮るポイント 「美味しい料理写真」を撮るために、基本となるポイントを抑えていきましょう。どれか一つではなく、食材や料理に合わせながら、いくつかの手法を組み合わせて写真を撮ることが大切です。 光の使い方(逆光や半逆光がおすすめ) 料理写真において、ポイントとなるのは光の使い方です。料理写真の定番ライティングとして、「逆光」や「半逆光」がおすすめです。 光には「自然光」と「ライト」があります。料理写真を撮る場合は、まず自然光をうまく使うことを考えてみましょう。光を表すとき、「硬い・柔らかい」という表現をします。自然光でいえば、夏の屋外の炎天下で、影がクッキリ出るような直射日光が硬い光のイメージです。対して曇りの日や、屋内の窓越しなど直射が弱まるっている状態が柔らかい光となります。 屋内で料理写真を撮る場合、まずは柔らかい光の差し込む「窓際」で撮影するのが良いでしょう。柔らかい光と逆光の組み合わせは、料理写真によく合います。 光の向きを考えたとき、 光が正面から当たっている(順光) 横から当たっている(サイド光) 反対側から当たっている(逆光) 斜めから当たっている(斜光)があります。さらには光の高さを考慮すると、光の当たり方ひとつでかなり写真の印象が変わります。 逆光で撮影することで、明暗に差が生まれて立体感が出ます。光が当たっている部分はツヤを感じるので、料理が生き生きとして見えます。影になっている部分が暗すぎる場合は、カメラの設定(ISO・絞り・シャッタースピード)を調整したり、レフ板で光を足してみたり、暗さを補うと自然な仕上がりになります。 ストロボや定常光を使用する場合は、アンブレラやソフトボックスを使用して光を柔らかくすると良いでしょう。その上で、逆光や半逆光を意識したセッティングで試してみることをおすすめします。 構図を考える 料理写真を撮るうえで、どのような構図にするかも需要なポイントです。構図というのは、どのようなアングルで撮影するか、料理を画角のどの位置に置くかなど、写真の位置バランスをいいます。 三角構図 画角の料理配置として「三角形」を意識します。メインとなる料理にピントを合わせて、他の料理や背景をボカすことにより、印象的な料理写真になります。さらには、三角形を意識しつつ料理にグッと近づいて撮影するのもおすすめ。料理の内容がより鮮明になり、ピントを合わせた主役の具材が目の前にあるようなリアリティが食欲を刺激します。 対角線構図 この構図は、奥行き感の演出におすすめ。画角に対して斜めのラインを意識して料理を配置します。基本的には手前にメインとなる料理を置き、ピントを合わせます。ボカした背景との差が生まれ、料理が手に取れそうな奥行きのある写真になります。このとき、「余白」を上手に作りたいところ。料理を置いた反対の対角線上には余白ができるので、極端なアンバランスにならないように「料理がない部分のバランス」を意識するのもポイントです。 俯瞰構図 俯瞰(ふかん)というのは、高いところから見下ろして全体を把握することです。料理写真においても有効な構図で、作品感のあるオシャレな料理写真が撮れます。メイン料理以外の小物を上手に活用することで、さまざまな演出が楽しめるのも、この構図の面白いところ。配置のバランスがポイントになりますので、料理を引き立てるコーディネートが腕の見せ所です。 日の丸構図 この構図は、料理を画角中央にドン!と配置します。実はとても奥が深い構図で、配置が固定されている分、光や角度など料理そのものを際立たせるテクニックが必要です。意図してこの構図が上手くいけば、力強い風格のある写真になります。別の考え方としましては、客観視という点で多くの料理写真を同じように撮りたい場合など、あえて色付けをしない写真が撮れます。 角度 構図との兼ね合いもありますが、角度によっても料理写真の印象は変わります。 斜めから撮るのは、オーソドックスな角度で「目線」に近い自然なアングル。違和感がなく無難な撮影ができます。 真上からのハイアングルは、俯瞰構図となり作品のような写真になります。雰囲気の演出としてもおすすめのオシャレなアングルです。 逆にローアングルで撮るとどうでしょうか。 こちらはボカしを上手に利用して、料理の立体感を出したい時に有効なアングルです。 料理に思いきり近づく「接写」も、アングルと合わせて考慮してみてはいかがでしょうか。レンズの遠近効果(広角レンズを使用して、近くのものが大きく写る効果)を利用して、料理に迫力を持たせるなど、より印象的な料理写真のアイデアとなることでしょう。 器とのバランス 料理写真では、盛り付けに使用される器とのバランスも重要なポイントです。さまざまな色や形の器があり、料理によって組み合わせを意識したいところ。角皿は直線ラインがあるので、構図を整えやすいメリットがあります。丸いオーバル型の器は汎用性が高く、いろんな料理にマッチします。 形と合わせて考えたいのが器の「色」です。食べる時にはさほど意識しない食器の色ですが、料理写真を撮るときはとても重要な要素だと気がつきます。 シンプルな白いお皿は汎用性が高いですが、例えば、豆腐や大根サラダなど、白に近い色の料理だと写真がボヤけてしまいます。そんなときおすすめなのが、黒や青の「色が濃い器」です。食材の彩りがグッと際立つので、素材の鮮度や料理の華やかさを強めます。 細やかな演出のために、器の質感にも気を配ってみましょう。光の反射具合などを考慮して、ツヤのない質感の器を使用するのもおすすめ。器に光沢がない分、料理のツヤが際立ちます。美味しさのイメージを伝える演出として有効なテクニックです。 シズル感 みずみずしさや、照り、ジューシーさなど、目を惹く「美味しい料理写真」には、シズル感が必要です。 できたてステーキ料理を想像してみましょう。湯気がたち、ジュージューと肉汁が滴り落ちている焼けたお肉。艶のある備え付けの野菜。お客様の食欲を刺激するためには、「食べたい!」と思われるようなシズル感を伝えることが重要です。 みずみずしさを表す水滴、ソースの沸騰感、油のテカり、チーズや卵などのトロトロ感など。シズル感を出すために、撮影のタイミング、光の角度にこだわってみましょう。 食欲は、人間の根本的な欲求です。それを刺激できるような料理写真であれば、きっとお客様に自慢の料理の魅力が伝わるはずです。光、構図、角度、器、シズル感。これらを意識して、美味しい料理写真に仕上げましょう。 料理写真を撮る機材は? 写真を撮ることは簡単にできます。スマートフォンやコンパクトデジカメをはじめ、ミラーレス一眼も簡単な操作でかなり高画質な写真撮影が可能です。 それでは料理写真を撮りたい場合、カメラはなんでも良いのでしょうか? おすすめはデジタル一眼カメラ やはり本格的な料理写真を撮影したいのであれば、デジタル一眼レフカメラをおすすめします。単純に高画質な写真が撮れるメリットはもちろんですが、おすすめの理由は「自由な操作性」です。 写真撮影では光をコントロールするために「絞り・シャッタースピード・ISO感度」などの設定をします。スマホやデジカメの「オートモード」では、自動補正してくれるのでシャッターを押せば普通に撮影できますよね。しかし、自分で設定した条件で撮影したい場合は、デジタル一眼レフカメラなど「マニュアル設定機能」が充実しているカメラが好ましいです。 たくさんのダイヤルや設定ボタンがあっても使いこなせないと心配することはありません。言葉で説明されると難しく感じてしまうかもしれませんが、調整したい項目さえわかれば、あとは実際にたくさん撮影してみることで覚えていきます。感覚として「なるほど!」と感じることこそが、カメラを覚えるうえで一番の勉強ではないでしょうか。 カメラの主要な設定ポイントについて簡単にお話しします。 ISO感度 絞り(F値) シャッタースピード こちらが露出(撮影する際の光量)を決める基本要素になります。前述したように、デジタル一眼レフカメラのメリットは、これらの設定が任意で変更できることです。カメラに親しむためにも、各項目について簡単にご説明します。(なるべくわかりやすいように、実践的な説明であることをご了承ください) ISO感度 アイエスオー感度、もしくはイソ感度と読みます。フィルム写真の感度規格です。デジタル一眼レフカメラにおいては、ISO感度を高く(数字を大きく)するほど明るく撮影できます。 例えば、ISO100に設定した場合、昼間の屋外なら問題なく撮影できても、屋内や夜では真っ暗でまともに撮影できません。こんなときは、ISO感度を400や800など、どんどん上げてみます。そうすると受光感度があがり、撮影した画像が明るくなっていきます。 最近のデジタル一眼レフカメラは、かなり高いISO感度設定ができますので、室内でもキレイな撮影が簡単にできます。注意点としましては、高感度になるほどにノイズが目立つようになります。撮影環境に応じて、ISO感度を調整してみましょう。 絞り F値(エフ値)とも呼ばれ、写真撮影において重要な項目です。よく「F1.8」や「F5.6」といった表記を目にしませんか?あれが絞りを表しています。 数値が小さいほど明るく撮影できます。そしてこの設定の大きな特徴は「ボケ感」の調整です。被写界深度(ひしゃかいしんど)といって、ピントがあっている範囲を決めます。「狙ったポイントにピントを合わせて背景をボカす」という一眼レフカメラらしい撮影は、この絞りの設定で変わってきます。 また、レンズ選びの際にもF値を参考にします。単焦点レンズ(ズームできない)では、そのレンズの最大の明るさ(絞り開放)を表し、ズームレンズではズームの距離(焦点距離)における最大の明るさを表しています。(例:F3.5~F5.6など) シャッタースピード シャッターボタンを押して、どのくらい光を取り入れるかを調整します。シャッタースピードの調整によって、撮影画像の明るさを決めることができます。 手ブレ(撮影者の手元ブレ)や被写体ブレ(対象物が動くことによるブレ)の調整にも関係しています。シャッタースピードが早い方が手ブレ防止にもなりますし、被写体の動きを止めて撮影することが可能です。しかし、暗い場所では、十分な光を取り入れるためにもシャッタースピードを長めに設定する必要があります。そうすると、ブレやすくなってしまいます。夜間や暗所での撮影がブレやすいのはこのためです。ISO感度や絞りと組み合わせて最適なシャッタースピードを設定します。「ISO感度・絞り・シャッタースピード」を意識して撮影できるようになると、いかにデジタル一眼レフカメラが使いやすいかを実感できると思います。もう少し明るくしたい、背景をもっとボカしたいなど、料理写真を撮影する際にも細部にこだわった撮影ができるので、さまざまな項目を任意で設定できるデジタル一眼レフカメラがもっともおすすめです。 さらに、ファイル形式として「RAW(ロウ)画像」で撮影することができます。RAWデータとは、カメラのセンサーが感知した色や情報がそのまま記録されている画像データのことで、PCなどの現像ソフトを使用して、撮影後の画像をかなり細かく修正・調整をすることが可能です。明るさはもちろん、シャープネス、色合いなどもお好きなイメージで仕上げることができます。しっかりとした写真を作る上で知っておきたいことの一つです。 スマホも活用 スマートフォンの画質は、どんどん進化しています。明るい場所で気軽な写真を撮るならば、一眼レフと遜色ないのではと思えるほどです。「もうカメラはスマホで良いんじゃない?」なんて声を聞くこともあるくらいですから、日常においては圧倒的な利便性という意味でも、一眼レフカメラより活躍の場が多いことでしょう。 では料理写真に使用することはできないのでしょうか?いえいえ、サブの機動力として大いに活用できるのではないでしょうか。使用目的よっては、手軽にパッと撮影できるスマートフォンの方が都合が良い場合もあるのでは。 例えば、お店の宣伝用SNSなど、日頃から頻繁に投稿したい画像などは、撮影の手軽さや撮影後の投稿を考えるとスマートフォンに軍配があがります。よほどの悪条件(暗所など)でなければ、画質面でも問題ないでしょう。写真撮影における瞬発力という点で、スピーディな撮影と投稿用途などでスマートフォンは大活躍します。 デジタル一眼レフカメラとの大きな違いは、「撮影設定の自由度」です。スマートフォンは「加工・エフェクト」という意味では、さまざまな処理が可能で雰囲気のある写真も簡単に作れてしまいます。 しかし、撮影時の設定やファイル形式の問題もあり、しっかりした商業用の写真には不利な面もいろいろあります。レンズ交換による高画質撮影はできませんし、自然な被写界深度の調整も難しいでしょう。RAW撮影も(不可能ではないですが)厳しいです。そういった点を考慮すると、「場合によっては活用する」というのが効果的に思えます。 照明機材 写真を撮ることは、つまりは「光をあやつる」ことです。光がなければ、目の前の料理も撮影できません。普段は意識することのない「光の強さ・向き」などを、写真撮影の際はじっくり考えることが必要です。 光の基本は自然光ですが、料理写真となると屋内での撮影が多いことでしょう。光量や演出も考えて、照明機材があるとさらに魅力的な料理写真が撮影できます。 ストロボ いわゆるフラッシュです。デジタル一眼カメラを使用する場合、外付けのストロボを光の補助として使用します。光量や光の当たる位置を調整できるので、雰囲気の演出のみならず、ISO感度を抑えた高画質な撮影が可能です。 アンブレラ/ソフトボックス ストロボや定常光を使用する際、光の広がりや強さを調整するために用いられます。アンブレラは文字通り「傘」になっており、ストロボ光を当てて拡散させます。反射・透過タイプがあります。ソフトボックスは、光の向きを明確にできるので対象物に当てる位置や影の調整がしやすいです。 定常光 ストロボはシャッターを押したときに発せられる瞬間光ですが、はライトのように直接対象物を照らして、その場の明るさを調整します。目視で確認しながら光の具合を調整できるので、使い勝手が良く重宝する機材です。 レフ板 レフ板に光を反射させて、影になっている部分の明るさを補います。手軽に使用できますので、持っておくと便利です。 照明機材があれば、明るさを調節したり狙ったポイントに光を当てたりと、料理写真を一層引き立てることができます。お客様の目を惹くこだわりの料理写真を撮るために、ぜひ導入してみてはいかがでしょうか。 美味しい料理写真で売上を伸ばそう お客様の目を惹く「美味しい料理写真」は、お店の売上には欠かせません。「料理は目で楽しむ」という言葉があるくらいですから、写真から伝わってくる料理のイメージが、どれだけ購買意欲と売上につながるかは容易に想像ができます。 さまざまな料理があり、お店の雰囲気も違います。お客様にとって、まだ知らないお店のヒントとなる料理写真。無意識のレベルで「美味しそう!」と感じてもらえる写真を撮るためには、細やかな工夫と情熱が必要です。パッとみただけで「このお店に行ってみよう!」と思ってもらえるだけの写真は、優秀な営業マンとなってくれることでしょう。写真は言葉を発しません。そのかわり「五感に訴えかける力」を持たせることができます。飲食店にとっての売上は「お客様に料理を食べていただくこと」です。「食べたくなる写真」を自分で撮ることは、料理を食べた後の満足感を先にサービスするような、お客様へのアクションになるはずです。 売上を左右する料理写真。自分で撮ることが可能です 自慢の料理には自信がある。しかし、お客様に興味を持っていただかなければ食べてもらえません。売上を左右するという意味では、実際の料理よりも「料理写真」が重要です。いかにして「料理の美味しさ」を一瞬で訴えかけるか。集客力のある写真は企業戦略のひとつと言えるでしょう。 そして、こだわりのポイントを抑えることで、「売上につながる料理写真」は自分で撮ることができます。今回ご紹介したカメラの知識や、撮影のポイントを参考にしていただきまして、ぜひ料理写真の撮影に取り組んでいただければ幸いです。
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2021/04/04
名入れすると何がいいの?名入れの効果やメリットって?
2021/04/04
名入れすると何がいいの?名入れの効果やメリットって?
世の中には、コースターや袋、ボールペンなど、お店や企業のロゴや名前が入ったものがたくさん溢れています。 しかし、容器などのテイクアウト資材になると、名入れしてあるものを見かけることは少ないのではないでしょうか。 この記事では、テイクアウト資材への名入れの効果やメリットなどをお伝えいたします。 名入れの目的 名入れをする一番の目的は「販売促進」です。飲食店の場合、リピーターをいかに増やすかが売上に大きく影響します。 テイクアウト需要のリピートを見込むためにも、販売促進の前に必要なのは「認知」です。 お持ち帰りしたお客様が、名入れされたテイクアウト容器や容器の入った袋などを、お店を離れた後も見ることによって、無意識のうちに記憶に刷り込まれるという効果があります。また、記憶に刷り込まれることによって、思い出されやすくなります。 この「無意識」というところがポイントです。 もちろんチラシなども有効ですが、いかにも“販促”というものより自然に目に触れ、無意識に視界に入ってくるものの方が、お客様にとって抵抗が少ないのです。 ザイオンス効果 ザイオンス効果をご存知でしょうか。 ポーランド出身のアメリカの社会心理学者ロバート・ザイオンス(Robert Zajonc, 1923~2008年)が、1968年に論文で発表した「接触回数が増えるほど親近感・好感度が増す」いう心理効果です。「単純接触効果」ともいわれます。 ザイオンス効果は、ザイオンスの社会心理学的な実験で確認されていて、無意味な図形に対しても、無意識に好印象を感じるほどだそうです。 ザイオンス効果を踏まえると、ロゴなどを何回も見ることによって、記憶に刷り込まれ、思い出されやすくなるだけでなく、好きになってもらえるということになります。 さらに、料理の匂いや味をなどの感覚と同時に記憶することで、その効果が高まるのではないでしょうか。 名入れの効果・メリット 名入れを行うと、「どこのお店で買ったのか?」が一目瞭然になります。するとお店の認知度が高まり、それにより集客や売り上げアップが見込めるなど、多くのメリットを期待することができます。つまり名入れするという行為は、効果的な販促の手段になるのです。 まとめ 今回は、名入れの効果やメリットについて紹介しました。 コロナを機に、テイクアウトを始めた飲食店が爆発的に増加しました。テイクアウトのお店が増えたということは、その分ライバルが増えたということです。 そんなたくさんのライバル店の中からお客様に選ばれ、何度も来ていただくための手段の一つとして取り入れてみてはいかがでしょうか。
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2021/03/31
自分のお店に合った色を選びましょう!色の持つイメージと心理的効果【後編】
2021/03/31
自分のお店に合った色を選びましょう!色の持つイメージと心理的効果【後編】
前半に引き続き、色が持つイメージや、人に与える印象などをお伝えいたします。 今回は、白・グレー・黒、そして金と銀です。 色の効果による売り上げアップ事例も、あわせてご紹介いたします。 色の持つイメージと心理的効果 ◆白 <イメージ> 純粋、清潔、神聖、正義、無垢、シンプル、平和、未来など。 <心理的効果> 白は光によって明るくなった環境を表す色のため、純粋で清潔な印象を与えることができます。信頼感や清潔感などのクリーンなイメージを与えるので、高い好感度があります。白の真っさらな状態は始まりや出発といったスタートを印象づけます。 ◆グレー <イメージ> 上品、控えめ、落ち着き、大人、シック、曖昧、不安など。 <心理的効果> 原始の時代に、雨や嵐の前触れである灰色の空を見上げた時の不安な気持ちが灰色のイメージとなっているようですが、そのソフトな色合いが、落ち着きや控えめな印象を与え、上品さやシックな印象を与えることができます。 ◆黒 <イメージ> 高級感、重厚感、威厳、強さ、クール、都会的、孤独など。 <心理的効果> 黒は闇の象徴であり、恐怖感や孤独を感じさせる色ですが、強さやかっこよさの象徴でもあり、おしゃれでクールな印象を与えることができ、重厚な高級感も表現することができます。他の色に与える影響が強く、色を組み合わせたときにはその色を引き締め、黒のイメージが上乗せされます。 ◆金 <イメージ> 高級、贅沢、成功、輝き、豪華、派手、豊かさ、勝利、特別、頂点、権威など。 <心理的効果> 金色には特別なものと認識させる効果があります。高級感を演出することができる色ですが、使い過ぎるとチープな印象を与えてしまうことがあるので、使い方に注意が必要です。 オレンジ味の強いゴールドの場合、主張が強くなります。シャンパンゴールドの場合は、上品な印象を与えることができます。 ◆銀 <イメージ> 洗練、シンプル、都会的、上品、機械的、高級、知性、未来的、冷たさ、無機質、シャープ、クールなど。 <心理的効果> 銀色は洗練された上品な印象を与えます。グレーと同様に上品で落ち着いた印象を与えることができます。多用するとクールな印象を与えてしまうことがあるので、使い方に注意が必要です。 色で売り上げアップ?! 綿棒が白から黒になっただけで、爆発的に売り上げが上がったのは、とても有名な話です。 また、日常私たちが検索で使うGoogleも、リンクテキストの色を50種類以上もの青を使って実験し、世界中で最もクリック率の高い青色を特定しました。単に色を変えるだけで検索エンジンによる利益を2億ドル増やしました。 こんな風に色の与える印象は、私たちが実感しているよりもはるかに絶大なのです。 だからこそ、色選びはとても重要なことだと言えるでしょう。 まとめ 前半・後半に渡って、色の基本的なイメージと心理的効果をご紹介しました。 ご自身のお店のイメージ、来ていただきたいお客さまへどんな印象を持っていただきたいかによって選ぶ色が違ってきます。 人間の脳も、文字より色を先に認識します。それくらい直感的なものなのです。 お客様への認知を最大限に有効にするためにも、色選びをしっかり行ってみてはいかがでしょうか。 ▼前半の記事はこちら 自分のお店に合った色を選びましょう!色の持つイメージと心理的効果【前編】
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2021/03/31
自分のお店に合った色を選びましょう!色の持つイメージと心理的効果【前編】
2021/03/31
自分のお店に合った色を選びましょう!色の持つイメージと心理的効果【前編】
名入れのデザインをつくるときに、迷うことの一つは「色選び」ではないでしょうか。 好きな色じゃダメなの?気分じゃダメなの?と思われる方が多いかもしれません。 それも選び方の一つかもしれませんが、色選びをおろそかにしないことで、思い描いているお店のイメージをしっかりお客様に伝えることができたり、売り上げアップにつながったりすることがあります。 この記事では、色が持つイメージや、人に与える印象などをお伝えいたします。 色の持つイメージと心理的効果 ◆赤 <イメージ>情熱、活力、興奮、高揚、熱い、強い、闘争、情熱的、活動的、興奮など。<心理的効果>赤は血液や太陽、炎など生命に直結するイメージが強いことから、エネルギーの象徴といわれています。他のどの色よりも強い刺激があり、身体的に心拍数も高めるカラーです。意欲を掻き立てる効果や、食欲増進の効果があります。 ◆ピンク <イメージ>愛情、かわいさ、やさしさ、若さ、女性らしさ、美、ロマンチックなど。<心理的効果>ピンクは刺激が少なく幸福感や安らぎを与えて、緊張を和らげる効果のあるカラーです。また、愛情、感謝の気持ちを示す色として適切な色で、親しみやい印象を与えることができます。また、桜のイメージも強く、春を連想させる色でもあります。 ◆オレンジ <イメージ>暖かさ、元気、健康的、かわいい、楽しい、親しみやすい、カジュアルなど。<心理的効果>近年の調査で、色の中で最も暖かいと感じられる色がオレンジ色だという結果が出ています。また、開放感があり、楽しい印象を与える色です。カジュアルで親しみやすい印象や、元気な印象を与えることもできます。 ◆黄色 <イメージ>明るい、希望、喜び、幸福、躍動、賑やか、幼稚、注意、など。<心理的効果>黄色は有彩色の中で最も明るい色です。太陽の光や穀物の実りの色が黄色であることから、明るさや普遍性、エネルギーを感じさせ、喜びや希望、幸福など、ポジティブな印象を与えることができます。また、道路標識に使用されているように、警告を印象付けることもできます。 ◆緑 <イメージ>自然さ、癒やし、落ち着き、若さ、爽やか、安全、平和、健康、公平など。<心理的効果>木や森などの自然の色でもあるため気持ちを穏やかにし、心をリラックスさせる効果があります。また新緑のイメージから、フレッシュさを連想させる色でもありますが、逆に深い緑の場合は、地位の高さや裕福さ、潤沢さといった印象になります。 ◆青 <イメージ>知的、爽やか、信頼、自由、平和、誠実、冷たい、冷静、孤独、静かなど。<心理的効果>青は一般に最も好まれる色で、気持ちを落ち着かせ集中力を増加させる心理効果があります。空や海、水を連想させるため、爽やかさや清々しい印象を与えることもできます。食欲を減退させる効果もある色なので色味や使い方を慎重にしましょう。 ◆紫 <イメージ>高貴、神秘的、エレガント、古典的、優雅、妖艶、大人、不安など。<心理的効果>古来から高貴な色としてのイメージのある紫ですが、精神状態を高める赤と、鎮静させる青との混合色である紫色は、どちらにも傾かない、精神のバランスをとる効果があります。深い紫の場合、グジュアリー感や贅沢感と言う印象を与え、淡い紫の場合フェミニンな印象や、ノスタルジーな印象が強くなります。 まとめ 後半では、無彩色といわれる白・グレー・黒、そして金と銀が持つ色のイメージと心理的効果をご紹介します。実際に色によって売上が上がった事例などもありますので、ぜひお読みください。 ▼後半の記事はこちら自分のお店に合った色を選びましょう!色の持つイメージと心理的効果【後編】
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